先進的な技術を積極的に取り入れて測量業界をリード
全国的に公共事業の発注量は減少しており、ここ福岡県もその例外ではありませんが、株式会社オービット様では過去10年間の受注実績を順調にのばしています。「お客様が何を欲しがっているのかに着目して技術提案しなくてはいけない。」という佐々木社長のお言葉を基本にすばらしい実績を残されてきました。現在、受注する仕事の大部分は先進技術を要求される公共発注のものです。
ライカ製品の導入
「便利なものはどんどん使って作業効率と仕事の質を向上させる。」という企業文化に基づき、ワンマン測量システム、レーザー求心、ノンプリ測距などの機能に着目して、作業の効率化を実現するために2002年にTCRA1105を導入しました。「会社で使う器械を選ぶときにはまずファンクションから入ります。自分達で様々な器械を比較して研究してから、販売店に声を掛けます。それから、ただすごいスペックがついているからといってそれだけでは動かされません。そのスペックで何ができるのかを提案できないとだめです。某メーカーがノンプリズム1200m飛ぶ光波の紹介をしに来ましたが、私達にとって大切なのはそのファンクションで何ができるかなのです。ライカの測量器は展示会で実物を見て、レーザー求心、ワンマン測量、ノンプリ精度が比較していたカタログと同じであることがわかり購入を決めました。」と測量部の桑田主任は話されました。
「ライカのトータルステーションに変えてから測量に出かけるときのチーム体制は少人数化されました。
自動対回プログラム、杭打ちプログラムはとても便利。」以前から比べて作業効率が向上されたそうです。

次のオービット様の課題はどうしたら危険な箇所に立ち入らずに効率的に現況測量できるかでした。オービット様は2002年にライカが主催した3次元レーザースキャナの地域セミナーに初めて出席して、当時はまだ非常にめずらしかった3次元測量とその効果に触れました。当時から他に先駆けて積極的に新しい技術を取り入れる気質をお持ちだった佐々木社長はセミナーの報告を受け、すぐに自社への導入を決意されました。

HDS3000とTCRA1105の活用事例
オービット様は数々の測量プロジェクトにライカの3次元レーザースキャナを活用していますが、某海中トンネルの建築限界測定では、TCRA1105とHDS3000の組合せが最大限に威力を発揮しました。
一般的にトンネルは幅・高さが通行車両を考慮してギリギリと言ってもよいサイズで作られており、アスファルト舗装には先立って行われる現況計測が非常に重要です。また、交通規制が認められるのはたった3日間でした。1日目で現況計測、2日目で計測データの処理、3日目でアスファルトカットという作業計画が予め発注者にあったため、この工程で計測完了し、アスファルトカットのためにデータ提供することができる新技術が求められていました。オービット様は3次元レーザースキャナを活用した橋梁、トンネル、道路構築物、河川構造物の図化計測システムを国土交通省のNETISに登録しており、今回は発注者がNETISを検索した結果、新技術を活用すれば作業計画のとおりに計測を完了できると考え、オービット様への発注が決まりました。
某トンネル建築限界測定プロジェクトの概要
建築限界の測定は国道トンネル内の一部の区間で実施した。
・計測は3日間の夜間片側規制を利用して行われた。1日目は固定点を4点設置し、対象区間の計測を完了。2日目では点群データを車両の通行等のノイズのフィルタリングを行い、成果図面作成。3日目には前日作成した成果図面を基に、建築限界を侵す箇所のアスファルトカットを実施してプロジェクトを成功させた。
「現地で建築限界を侵しているポイントを特定することは困難で、現況全体を3次元データで持帰り、机上で計測できるHDS3000とCyclone、ClowdWorXというライカのツールを使用しなければプロジェクトの成功はなかったであろう。」と北島取締役は語っています。
(1) 3次元レーザースキャナによるトンネル内部の現況計測
HDS3000を計測対象区間に設置し、3~4時間で内部の現況計測を完了。(規制期間のうち1日目の作業)
(2) 取得した3次元点群データの処理による成果作成
一般的な3次元スキャナでの計測業務はおよそ1:3の割合で外業と内業が発生します。したがって、内業における作業効率の向上が成果作成において重要となります。オービット様はライカの3次元レーザースキャナのデータ処理ソフトであるCycloneとClowdWorXを活用して、数千万点の3次元点群データを約8時間の作業により高精度な現況図面に仕上げ、翌日実施される誤差±5mmの精度を要求されるアスファルトカットのために提供しました。
オービット様が予測するこれからの測量業界
「少子高齢化が進めば、九州のような地方部での大規模開発などは減少していくでしょう。一方で、社会資本の在り方は量から質の向上、スクラップ・アンドビルドからメンテナンス重視に、転換してきているのも事実です。今後は安全な歩道の整備、橋梁の耐震補強や長寿命化など、メンテナンスの分野に仕事の中心がシフトするはずですから、それを支えるための測量、計測の仕事はなくなる事はないでしょう。身近な例で言うなら、3次元レーザースキャナを使って既存構造物の管理用データの取得、文化財を計測してデータを次世代に残していくような仕事は今後増加するのではないでしょうか。」と同社の北島取締役は語られました。
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